海老蔵さんと俊輔さんに学ぶ、35歳からの人生リセット術
年末年始、色んなテレビ番組を見ていたけど、印象に残ったのは中村俊輔と市川海老蔵のドキュメンタリー。彼らは私と同じアラ35、なんですね。
最初に、私のことを書いておきます。
正直、20代って結構ガツガツしていたんですね。自分の目標をたてて、それを1年ごとに達成していくという、どちらかと言えばもろリア充でした。本を出版したのも、このころのことです。
ある意味では、20代にある程度の自己実現や物質的な欲求は満足するところまできたのが実際で。30代に入ってからは、「あの〇〇が欲しい」「〇〇を実現したい」というような具体的な目標がなく、ただ目の前のタスクを消化するような日々を送っていました。
さて、ここから俊輔さんの話。
俊輔さんは、言わずと知れた天才プレイヤーで、彼は2013年JリーグMVPに選出され、リーグ戦こそ2位に喫しましたが、先の天皇杯では見事に優勝を果たしました。これだけ書くと、天才がただ成功を勝ち取っただけのように思えるけど、実は彼のここ数年の挫折を知る人は少なくないと思います。
セルティック時代のリーグ連覇、リーグMVP。あれが2007年のこと。
しかしそこからひっそりとJリーグへ出戻り、ワールドカップでは、全戦ベンチ。きっと誰もが、俊輔はもう過去のプレイヤーだと思ったことでしょう。
そして、海老蔵さん。彼のことで頭に浮かぶのは、やはりあの西麻布の暴行事件。
あれが2010年で、彼はあれから雲隠れしていました。たった半年という短期間でしたが、それ以降もメディア露出は比較的避けていたように感じます。
それがここ近年、父上が亡くなったこと、跡取りが生まれたことが起因しているのか、メディア露出がぐんと増えたように思えます。そしてすこしばかり表情から、あの頃の横柄さが消えたようにも思えます。
彼らはその世界でその道を極めたプロ中のプロです。
さて、ここで彼らがどのように人生をリセットしたのかを考えてみました。
この2~3年という大きなブランクにいったい何を考えていたのだろう?というのが、ドキュメントを見た私の目線でした。
大きな挫折を経験して、実際に色んなものを失ったと思います。
プライドや成功体験、そしてきっと一番失ったものは、目標なのだと思います。一般人の私たちからすれば、彼らは共に夢は叶えているように映ります。
そんな彼らがどうしてまた表舞台に浮上することができたのか?
それは、人生をもう一度リセットできたからではないでしょうか?
リセットと書くと、ファミコンのようにすべて消してしまうようなイメージもありますが、私が言うリセットとは「リ・セット」、つまり再設定です。
一度、どん底に落ちたとき。これはどんなランクの人間も同じだと思います。
大切なのは、何でしょうか?
もう一度、あの頃の状態に戻ることでしょうか?
もう一度、あの時に豪遊した仲間たちの輪に這い上がることでしょうか?
30歳を半ばにして、私は違うように考えています。
あの頃は、あの頃なんです。
高校時代に付き合っていた理想の女性の写真をいつまでも握りしめているようなものです。
私が人生をもう一度やり直してみたいと思った時に、最初に捨てようと思いついたのが、過去です。つまりfacebookでした。
人生は何度でもやり直せる、でもそれは人生をその都度リ・セットすることが重要なのです。
いつまでもあの頃に飲んだシャンパンの味を追いかけてはいけません。
今は1,000円のスプマンテを飲んで、豪遊だと思う覚悟が必要です。
自分をあの頃の仲間たちと比べて、「あ~俺はいったいに何をしているんだ」となっては、いつまでたってもリ・セットはできません。
海老蔵さんと俊輔さんのドキュメントを見ていて、この人たちも過去を捨て、暗黒の期間に人生を上手にリ・セットしたんだろうな。と、そんな風に感じました。
人生はきっと何度でもやり直せます。
でもそれは何かを捨て、もう一度ゼロからリ・セット術する必要があるのです。
私がfacebookを辞めた理由は、意外にもそんな単純なことからです。