コンテンツはどう売るのか?ではなく、どう集めるのか!
昨日、サイバーエージェントが事業転換を発表しました。
これがとても興味深いので書いてみます。
サイバーエージェントは7月24日、2014年9月期第3四半期の決算説明会を開催した。その中で、主力事業の1つであるAmeba事業の人員を現在の1600人から800人に半減し、800人を新たな成長分野にあてる大幅な構造改革に踏み切ることを明らかにした。
同社の基幹事業であるブログから、別の事業へと民族大移動をするのだという。
これは経営判断として、素晴らしいな~と、感服。
新規事業を立ち上げるというのは、これぐらいのふり幅が必要なのは勿論。
ブログという記事、いわゆるコンテンツは斜陽産業であると考えている点にあります。
しかしコミュニケーションが多様化する中で、
これ以上のコンテンツ拡充は難しいと 、判断したようにも映ります。
そんな中、同社が新たに示したのが、音楽事業であるという。
また、音楽関連の新規事業については、「Spotify」などの名前も例に挙げて、音楽ストリーミングサービスを検討中であると明かした。決算説明会後に藤田氏にあらためて話を聞いたところ、Amebaで培った芸能・音楽関係のネットワークをもとに権利者などとの話し合いを進めている最中だという。
「I Love Music」や「drop music」は明らかに違法です。
その違法サービスが占拠してしまっている今の業界において、
合法の音楽産業が、どのようにして事業化されていくのか?
これは非常に興味深いな、と。
私が元々もいたレコード会社 a社は、今やレコードでもCDでもなく、
映像の配信会社となりつつあり、D Movie、UULAへの転換が抜群でした。
勿論、コンテンツは作り続けています、ライブもMDもマネージメントもやっています。
でもその根幹を支えているのは、やはり課金収益だと言えるでしょう。
コンテンツ+ITというコンビネーションは、もはや黄金タッグとなりました。
「I Love Music」や「drop music」は、市場の原理でど真ん中に来てしまっています。
残念ながら、今の音楽業界にそれを取り締まる力はないのも事実。
最大の黒船「Spotify」の日本上陸が待たれますが、
実際メジャーアーティストの権利処理はなかなか難しいでしょう。
インディーズ一直線だった「SoundCloud」も、メジャーと近々合意しそうですが、
これも日本上陸は、なかなか先になるような気がします。
むしろ権利処理においては、サイバーエージェントの方が一枚上だとも思います。
「Spotify」も「SoundCloud」も、インディーズ音源をかき集めた、
これがメジャーレーベルとの契約も実現しました。
今の音楽業界に必要なのは、こうした仕組みを再構築することなのだと、
音楽配信やCD/DVD収益からアーティストを引っぺがすことができれば、
新しい音楽が集まり、新しい音楽の売り方が定まってくるでしょう。
結局は、コンテンツはどう売るのか?ではなく、どう集めるのか!で、
芸能人をはじめ多くのブロガーを集めきったアメーバの手腕に期待です。