Huluの日本テレビ売却は、事実上の撤退!?
Hulu、日本の事業を日本テレビに売却
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140228_637459.html
(右)GCAサヴィアン マーケティングオフィサー 久保田朋彦氏
数日前の記事ですが、個人的には、テレビ局の弱点をうまくついて、
米Huluは、うまく売り抜けたな~と。
NTTドコモが「dビデオ」をはじめた結果、日本での状況が変わってきました。
dビデオはすでに約450万人の会員を獲得しており、
日本の定額制VODとしてかなり影響力が強くなってきました。
ソフトバンクのUULAも100万契約程度あります。
Huluの会員数は未公表ですが、それらよりかなり少なく、
数十万契約以下とみられています。
ドコモのdビデオ powered by BeeTVやソフトバンクのUULA(ウーラ)のように、
キャリアの新規登録にのっかって、幽霊会員を増やす以外に、
この手のサービスをゼロから月額980円の会員化していくのは、
お金もそれにかかるプロモーションコストも、ウエイトが大きく。
そういう意味では、自らで巨大メディアを抱えるテレビ局への売却は、
Huluが描いた筋書き通りだったのではないかと思います。
でもそれが最初からうまくいっていれば、
NHKだって、フジテレビだって、日テレだって、
最初からVOD事業に成功していたように思う訳です。
それだけ日本におけるVOD事業は、難しいように思います。
日本市場での会員数については「2013年の1年間で倍増した」というが、具体的な数字は公表していない。
報道記事が示すように、ここ数年のHuluは大変苦戦しています。
マスメディアからのリーチが軸にも関わらず。
倍増とはいえ、もともとの会員数をかんがえれば、
ドコモやソフトバンクの足元にも及びません。
非公表ですが、10数~30万人だと聞いたことがあります。
広告収益が落ち込む中での定額制の課金収益は、
テレビ局を維持していく中では、非常に重要なキャッシュです。
しかし果たして、日本テレビはHuluを所有することで、何を得たのでしょう。
膨大なコンテンツ、権利元との関係、運営ノウハウ…。
やっぱり米Huluがうまく売り抜けたな~といった印象です。
このタイミングで、Huluを日本テレビ傘下に売却することは、
事実上の日本撤退だという風にすら感じるのでした。
しかしTBSがコンテンツをHuluに解禁しているのが、何かね。。